茂木さんの講義を聞いて、おもしろいな、と思ったことのひとつ。
デビッド・チャ−マーズという人が唱えた「ゾンビ」という概念。「ゾンビ」とは、外側から見れば意識を持って話したり行動しているように見えるが、実際には一切の主観的な体験、意識がないことをいう。
もし物理主義、計算主義、機能主義での記述で十分ならば、われわれが主観的な体験、意識を持つ必要はないはず。世界はむしろ「ゾンビ」であるはずなのだ。
なぜわれわれに意識が生まれなくてはならなかったのか。これを説明できないことが、脳科学認知科学の一番の問題なのだという。