ローマ帝国皇帝は強固な城を逃げ出してゆっくりと歩いていって なんにもないところに辿り着いたそしてなんにもないところでなんにもしなくて一瞬にして消えて一瞬にして消えて一瞬にして煙になったでもわたしはローマ帝国のことをなんにも知らないからわたしは嘘を言っていることになるわたしはなんにも知らない人間なんにも知らないなんにもできないわたしはいつか映画を観て泣いたのだわたしは映画を観てだれかを傷つけてのだわたしは急に消えたくなったのだわたしはわたしはわたしはもう歩くことさえできないただの棒なのだわたしはもう終わっているわたしはときどき犬のことを考えるわたしの名前は消えたのだわたしは次々と光りだす白い光を見た 気がしたわたしは嬉しくなったわたしは穴に入って考えたそして悟った人生には