ひとつ、新しい時計のアイデアを考えました。いわゆる丸い壁掛け時計なのですが、その時計は短針しかありません。そして、一時間に一回だけ針が動きます。だから、いま何時かは分かるけど何分かは分かりません。もうひとつの時計は長針しかなく、こちらはいま何分かは分かるけど何時かは分かりません。時計としての役割をほとんど失った時計ですが、何分経ったかを計ることはできます。これらの時計は別売りですが、ふたつとも買うことで、違った使い方もできます。たとえば、短針の時計をリビングに、長針の時計をトイレにかけると、時間が知りたいときにはリビングとトイレに行くことでやっと時間を知ることができるのです。時代の逆をいく不便な時計です。あと、いま思ったのですが、これらはアナログ時計ですが、デジタル時計にしたほうがいいかもしれません。電気を消した真っ暗な部屋に、ひとつの赤い数字だけ浮かび上がる光景が美しいと思ったからです。…いや、そうですね、これはやるならデジタルの方がいいですね。よりシュールというかシンプルで。