1.日記
武蔵野珈琲店でチョコレートケーキと紅茶。「Mr.インクレディブル」を観る。武蔵野文庫でカレーライス。


2.日記
午後六時、部屋に戻る途中、教会があったので入ってみた。聖誕祭が行われていた。多くの人が集まっていた。みなミサを歌い、聖書を朗読する。子供が蝋燭を捧げる。神父が言う、主キリストは、すべての人間の身代わりになって命を落とされた…その他いろいろ。その言葉をまったく疑っていない。そこに集まった人たちもそうだろう。眼差しを見れば分かる。なにかを信じきった真剣な眼差しをしている。次はなんとかを歌いましょう、と言われればその言葉に従う。聖書の物語を、事実あったことだと考えている。冗談を許さない厳かな雰囲気がそこにあった。聖書の言葉、神父の言葉はすべて断定口調であり、疑うという概念そのものがない。自分はそこに大きな違和感を感じる…。ミサを歌うときに、自分は歌詞が書かれた紙を持っていなかったのでなにもせずに突っ立っていたら、となりにいたおばさんが紙を見せてくれた。一枚の紙をふたりで持って歌うことになった。アレルヤ、アレルーヤ…。自分は、途中で教会を出た。もし自分のポケットに入っている携帯電話がいきなり鳴り出したら、と考えて異常に恐くなったからだ。


3.日記
今朝の午前五時、仕事が終わって駅に向かい、ホームで電車を待っていると、おぼつかない声でアナウンスがあった。吉祥寺駅で人身事故が発生したため電車が大幅に遅れています、大変ご迷惑をかけ申し訳ありません…。アナウンスは同じセリフを何時も繰り返した。吉祥寺駅と言うときに、うまく言えず決まって噛んだ。電車はいつもより15分ほど遅れてやってきた。