ずいぶん明るくなった。朝働いて帰ってくるとき、そら時間も7時という完全に朝なのだけれど、もうすっかり明るくて、それに歩いている人も、いまから働きにゆく人や、学校へ国語を学びにゆく人たちで、風景が、雰囲気が、すっかり変わってしまって、自分はそれを、こういう風に日記に書いておきたくなる。もう夏へ向けて始まっているらしいからその始まっていることを、そのままここにしるしておこう。そして自分は安心して、あとは眠るだけ。みな笑顔が美しい。世界がすっかりきれいに洗い流されて、これから始まるからだ。自分はその明るさを無駄にして、目をつぶることにしよう。悔しいけれどそういう風に時間が逆さまになっているから。とにかくいまはおやすみなさい。