眠りから覚めて。これが自分だったのか。手を見る。足を見る。鏡で顔を見る。そうか、これが自分だったのか。なんとなくしおれた花のような気配がある。つかんだら壊れそうな気がする。この弱そうな体のままで、この単純でかたい、暴力に満ちた水流の中を、進んでいかなくてはならないのか。