電車に乗って銀座へ。
ギャラリー小柳、小川百合「文学、演劇、そして音楽/CASE」。鉛筆で、色鉛筆で、ほんとうに驚くほど克明に、(一見写真のように)階段や図書館や本が描かれている。ひとつ完成するのに3ヵ月から半年かかるそうで、自分には考えられない、あるいはまったく逆の方向の作品。でもそこまでしなければ生まれないだろう感触が、たしかにあった。
資生堂ギャラリー、内海聖史「色彩に入る」。まるい形を重ねていってつくられた、ひとつの青色の大きな作品と、無数のいろいろな色の小さな作品。それが壁の大きさに合わせて、またギャラリーの構造を生かして展示されている。じつはけっこう期待していたのだけれど、そこまで強い印象は得られなかった。色の選択の趣味が違うのだろうか…大きい作品に使われていた青色に、興味が持てなかったのかもしれないし、違う理由もあるかもしれない。
ガーディアン・ガーデン、うつゆみこ「なまなま」。上から下まで壁を使い尽くして展示してあり、見ごたえがあった。手づくりの写真集も、数は分からないけれども相当あり、それも全部見た。うつさんの写真を撮る方法は、普通の写真よりも、美術などをつくる方法に近い気がする(というか、べつに美術といっていいと思う)。また、コラージュの思考もあり、色彩も良かった。せっかくなので、よく選んで写真を購入した。
クリエイションギャラリーG8、「松永真のウェルネスデザイン」。色自体の持つ力をうまく使っていて、それが一瞬にして飛び込んでくる。…関係ない話だけれど、いま住んでいる家のすぐ近くに、松永真という表札のかかった家がある。同じ人物なのだろうか。ずっと気になっていて、けれども確かめられずにいる。