埼玉県立近代美術館へ「熊谷守一展」を見に行く。熊谷守一をまとめて見るのははじめてで、見れて良かった。個人的には、水色と黒を使った絵が好きだった(蝶やハチを描いたもの)。熊谷守一は、ほかの人がほとんど使わないような色を、たくさん使っているように見える。その合わせ方が絶妙に決まっていて、色の至福を感じさせる。…また、油絵以外には日本画や書もかなりあり、熊谷守一の全体的なすがたを、(ぼんやりとした感じかもしれないが)知ることができた。
つづけて、竹橋まで行って、東京国立近代美術館の「わたしいまめまいしたわ 現代美術にみる自己と他者展」も見た。展覧会自体は(ポスターをよく見ていて)気にはなっていたけど、この作品が見たい!というのがなく、見に行かないまま終わりそうだった。でも、今朝インターネットをしていたら、たまたま紹介しているブログがあって、わりと勧めていたので見ることにしたのだ。たしかに値段は高くないし(420円で企画も常設も見れる)、全体的な印象は悪くなかった。牛腸茂雄の「SELF AND OTHERS」全60枚を、何年ぶりかに見ることができたり(前に見たのは、三鷹市美術ギャラリーで、東京へ来てすぐのころだった)、岡崎乾二郎の二枚組の絵に再会したりした(前に見たのは京都だった)。ちなみに、この展覧会のポスターや図録(B4サイズ)などは服部一成さんがデザインしていて、自分は服部さんの事務所に伺ったときに、床に広げられたポスターや、積まれた図録などを見ていた。