何冊か、わりと最近出たような日本の小説を読んだ。青木淳悟「いい子は家で」、福永信「コップとコッペパンとペン」、岡田利規「わたしたちに許された特別な時間の終わり」など、どれもそのうち読みたいと思っていた小説で、それぞれおもしろく読んだ。メモがわりに、それぞれの小説についてなにか書こうとも思ったけれど、やめた。
それから、小説というのとは違うけれど、保坂和志の「「三十歳まで生きるな」と思っていた」を読んで、いまは「小説の誕生」を、少しずつ読んでいる。もう、ほんとにおもしろくって、安易な言い方だけれど、読み終わるのがもったいない感じで、ずっと読んでいたい。ずっと、思考の流れによりそっていたい。保坂和志は、何年か前に何冊か続けて読んで、その後(たぶん「カンバセイション・ピース」を読んで以降)しばらく読まない時期があったのだけれど、いままた、自分にとって存在を大きくしている。