二月。空は曇っている(部屋のなかにいるのではっきりは分からないが、たぶんそうだ)。


少し先に、自分は参加しないけれど、自分が企画したグループ展の予定があり、去年の十月ごろからいろいろと奔走していて、時期や場所やだれに参加してもらうのかは一応決まった。しかし、まだ展覧会の名前が決まっていない。
それで、展示の名前などを決めるときにときどきするんだけど、自分のむかしの日記から言葉を取り出そうと思い、適当にちょうど5年前の、2006年1月の日記を選んで目を通した。チョイスの年度賞に選ばれたことなど書いていて、なつかしかった(そんなことは、いまでは特別に思い出すこともないが…)。


展覧会のタイトルにふさわしい言葉は見つからなかったけれど、当時の日記を読んでいたら、たまには言葉の日記を書こうと思い、こうやって書いている。でも、とくに書きたいことがあるわけではない。
ただ、なんとなくだけど、やっぱり、時間はゆっくりと、でも確実に流れているんだなあと思った。
現在しか知らないようなふりをしていれば過去もなにもないけれど、5年前に書いた日記を読めば、やっぱり時間が、そのころから5年経ったんだということが、分かる。変わっていないこともあるけれど、もちろん変わったこともある。


まだ東京にはいるけど。まだなんとか絵も描いている。