引っ越し先にまだネットがつながっていないので、労働先から写真の更新をしていたけど、今日は休みなので、むかしときどきやっていたように、文章を書き、メールを送ればそれが日記として登録される、というやり方で日記を更新しようと思う。
さっきまで、こんな時間なのに、近くの神社かお寺のほうから、お祭りによく聞く笛の音が聞こえていた。今日は、お祭りじゃないと思うので、笛の練習でもしているんだろう。笛のせいで、少し気分が良い。
ここはいろいろな音が聞こえる。なぜだろう。道路をはさんだ向こうには中学校があり、今日は二学期のはじまりのようで、朝は登校する学生たちの声、夕方はサッカーをする声が聞こえた。道路を走る車の音、バス停に乗客をおろす音、日中はセミの声、夜はコオロギかなにかの虫の声、道を歩く人々のしゃべり声。なぜだろう、なぜかクリアに聞こえる。音の輪郭がはっきりしている。
そうだ、でもまだ引っ越して、4日しか経っていない。だけどもうすでに、慣れようとしている。はじめは自分の場所だと感じられなかったが、だんだんと、確実に、自分を染み込ませていっている。自分の物を置き、自分の本を並べ、カーテンを窓に垂らした。


横になっている。畳の上で。こちらへきて、はじめて読書した。建築について書いてある本だ。少しだけその世界にひたった。ほんの数分だけど。
夜空に、網戸ごしに、ほとんどまんまるの月が、ぼやけて見える。