今日は月のはじめの日だから映画を観ようと思って、自転車で吉祥寺へ行って、デビッド・フィンチャーの「ゾディアック」、それから続けてクリストファー・ノーランの「プレステージ」を観た。単純化して言ってしまうと、どちらもあるひとつの謎を探していく物語だろうか。「ゾディアック」は連続殺人犯、「プレステージ」はマジック(瞬間移動)のトリック。しかしそれをあまりに強く求めたために、ふたつの映画の主人公とも、妻を失い、家族を失ってしまう。その、求めるものへの(家族さえ失うくらいの)執念を、描いた映画とも言える。どちらもそれぞれ、見るところがあったように思う。
それから、関係ない話だけれど、吉祥寺に巨大なヨドバシカメラができたので、行ってみた。はじめその場所にヨドバシカメラができると聞いたときには、一瞬便利になっていいかなと思ったのだけれど(吉祥寺は家電の店が弱いと、たしかに思っていたので)、実際できて、行ってみると、その巨大な建物があまりに存在感がありすぎ、雰囲気をつくっていて、ちょっと耐えられないものがあった。そもそも、パソコンなどを売っている店特有の、プラスイオンだか電磁波だかの匂いがすごくて、あんまりこのへん来たくないと思ってしまった。吉祥寺へ来てから一番大きい変化だと思うけれど、確実に街自体のイメージが変わってしまって、たぶんそれは(少なくとも自分にとっては)良くない方向に変わってしまった(それに、新宿とか有楽町とか梅田とか、あまり住宅のないところだったら全然いいけれど、近くに人がたくさん住んでいて、となりにはマンションがあるようなところだと、けっこう迷惑な気がする…自分の知っている人も近くに住んでいるけど、どうなんだろう)。