ドラクエ9」をしている。もうしばらく前にエンディングは見たけれど、続きがあって、やることは色々ある。でもあとは、べつに自由というか、時間があれば終わりなく遊べそうだけど、そこまでするのも根気と時間がいるので、たぶんしない。とにかく面倒なゲームで、腹が立つほどなのだけれど、敵を倒していればキャラクターは成長するし、小さい達成感が積み重なっていく。
今日は、何か所か出かけたのだけれど(またニソウギ君と)、移動中などに、すれ違い通信をしていた。「ドラクエ9」は、いまもっとも遊ばれているゲームにちがいない。ほんの少しの間で、すぐに3人とすれ違い、リミットになって、また設定すると、また3人とすれ違う(3人までしかすれ違い通信はできない。3人に達すると、また設定し直さないといけない)。これはおもしろいほどで、世界(人々)にたいする見方さえ変わった。そのへんを歩いている人は、ただの人ではなく、「ドラクエ9」の「すれ違い通信をしているかもしれない人」なのだ。電車に乗っていても、たいへん気にしてしまう。それで、今日は46人の、「ドラクエ9」の「すれ違い通信をしている人」とすれ違った(ほんとはもっとすれ違っているだろうけど)。なにか簡単な自己紹介や、あるいは宝の地図を受け取った。


(以下、ネタバレ含むので注意してください)
ドラクエ9」でいちばん良かったのは(ある種の衝撃を受けたのは)、最後のボスを倒し、エンディングが流れたあと、終わったと思ったら、「to be continue」とかなんとか表示され、また「ドラクエ9」の世界に立たされたとき。そして、ゲームの重要な存在であった青い木のそばへ行って、調べてみたら「反応がない」とかなんとか文字が出たとき。もちろんこのゲームをしていないと、なんのことかさっぱり分からないと思うけれど、この場面で、自分はなんとも呆然とした気持ちになった。たよりなく世界にひとり立つ気持ちが、非常に強く迫ってきて、良かった。
終わったあとの世界を、終わる前に時間を戻すことなく、終わったあとの世界として歩きまわれるのが、うれしい(ゲームの中の、町の人たちのセリフも、たぶんかなりの割合、クリア前と変化している)。