前使っていたサイトがなくなったみたいですね。そのせいで、いまのサイトへも来れなくなった(そしてこの日記にも来れなくなった)、という人もけっこういるんじゃないかと思います。なんとなく。検索しても前のサイトしか表示されないし。まあでも、仕方ない…。以下、今日の日記。


Wiiで遊んでいたりして、いつの間にか、見たいと思っていた展示が終わりそうだったので、見てきた。おもな目的は、フォイル・ギャラリーの青木陵子展と、ギャラリー小柳の杉本博司展(どちらも今日が最終日)。青木陵子は、なにか、衝撃を受けるというのではないけれど、非常に好きな作品。とくに粘土を押しつぶしたような作品が気になった。杉本博司の今回の写真は、電気を撮影した…というよりも、印画紙に直接電気を当てて作った(?)作品(と思う)。自然現象そのものが形になっていて、規則性はあるけど同時にランダムで、いままでの作品の作り方と、あきらかに違うアプローチ。作品が、どうなるか分からない(コントロールの外にある)、というところで作っているみたいなので。見た目は、デカルコマニー(瀧口修造が作ったのを前に見たことがある)に似ている。
ほかに、せっかく出かけたからと、清澄白河のギャラリービル、馬喰町のいろいろ(ニソウギ君の参加しているグループ展とか)、銀座のいくつか、白金高輪のギャラリービルなどへ行った。その中で、山本現代の小林耕平展が、おもしろかった。映像作品が、いままでに見たことのない「はずし方」で、新鮮だった。フレームの切り方、動かし方、ズームインの仕方などが、ふつうに見たらあきらかに下手というか、内容に沿わないカメラワークなのだ。なにを撮るかも決まっていないような感じで、いきなり(行き当たりばったりに)どうでもいいようなものにズームしたりする。しかも、その映像にうつっている人物が行っていることも、なんだかふざけている(それ自体にはたいして内容のないような、からっぽな動作)。そういう、よくわからない(目的に達しない、その動作をすること自体が目的であるような)動作を、よく分からない(目的のない、たんなるカメラで遊んでいるだけであるような)撮り方で撮った、なんともつかみどころのない(つかむものがそもそも存在しない)作品。なんだか可能性を感じるというか、ここからもっと、おもしろいものが作っていけそうな予感がする。ペインティングも、わりと近い意識(スムーズでないことによって生まれるリアリティ)で作られたもののようで、これもおもしろかった。
それから最後に、白金台のブックオフへ行って、持って帰るのにかなり苦労するくらい、たくさん買い物をしてしまった(10キロはあると思う)。それで、たまに献本というか、著者がだれかお世話になった人などに送ったものが、ブックオフに売られているのを見かけることがあるけれど(サインしているので分かる)、今日も買った本のうちのひとつに見つけた(帰ってから分かった)。その本には、「土田ヒロミ様へ」と書かれていた。