プラハ市民会館

この前までオーストリアチェコに旅行に行っていました。

去年、ベルギーでヴィクトール・オルタというアール・ヌーヴォー建築の始祖みたいな人の設計した建物(オルタ邸・現オルタ美術館)に出会い、とても感動し、それ以来アール・ヌーヴォー建築に関心が生まれたので、今回の旅行でも、ウィーンではオットー・ワグナーやヨーゼフ・ホフマンという、アール・ヌーヴォー建築的に見ておいたほうが良いと思われる建築家の建物を出来るだけ見ようと思い、実際に見ることが出来ました。

そして、チェコプラハでは、市民会館という、プラハアール・ヌーヴォー建築的には最も重要ではないかと思われる建物を見ました(設計はアントニーン・バルシャーネクとオスヴァルド・ポリーフカ。1905年〜1912年建設)。

ただ、見たと言っても、自由に見てまわるということではなく、見学ツアーに参加するという形で、でした。ですので、他の参加者が多数いるという(あまり人を写したくないので空間的な制約がある)中で、また部屋から部屋へと決められた時間でいっせいに移動するという(時間的な制約がある)中で見たり、撮影したりすることになりました。

また、これは完全に自分の不手際なのですが、カメラのレンズは、いつも使用している単焦点の、そんなに広い視野は撮れない(というかけっこう狭い視野の)レンズ一つしか持ってきていませんでした。

今回このブログでは、そのプラハの市民会館で撮影した写真を載せたいと思うのですが、そういうこともあり、部屋全体の写真はほとんどありません(そして外観はまったくありません)。これは、建築の写真的には、相当に欠点というか、まずいことだとは思っています。ただし、アール・ヌーヴォー建築というのはディテール、装飾がかなり重要だと個人的には思っているので、ディテール、装飾を撮った写真というのも(厳密に建築の写真と言えるかどうか分かりませんが)価値はあるだろうと思います。

 

それでは、前置きが長くなりましたが、写真を載せていきます。

 

 

スメタナホール

 

カフェ

 

スロヴァーツコ・サロン

 

ボジェナ・ニェムツォヴァーの小サロン

 

オリエンタル・サロン

 

 グレーグル・ホール

 

パラツキー・ホール

 

市長ホール

 

リーグル・ホール

 

スラトコフスキー・ホール

 

クロークルーム

 

その他、地下など

 

レストラン

 

ということで、枚数的には90枚ですが、写真を載せました。

こうやって見ると、様々な装飾も特徴的ですが、照明を撮ったものが多いのかなと自分は思いましたし、照明のデザインの面白さ、バリエーションの多様さに惹かれたということは確実にあっただろうと思います。その他、繊細なアイアンワークや、暖房設備のカバーにまで模様が加えられた贅沢さ、椅子などの刺繍、市長ホールのステンドグラスの綺麗さ(壁画もそうですが、この部屋は内装全体をミュシャが担当したそうです)、見たことのない不思議なタイルなど…。

悔しいのは、この市民会館にはレストランがいくつかあり、バーもあるのですが、レストラン一つしか入れなかったことと、またなによりスメタナ・ホールでコンサートが聞けなかったことです。見学した日の夜、ちょうどコンサートがあり、聞こうと思えば聞くことができたのに…何か気後れしたのか、積極的になれなかった。

これが今となっては心残りです。