ほんとにゲーム日記

エターナルダークネス」、クリアしました。
おもしろかったところ。
このゲーム、ホラーなんですが、怖がらせ方が「バイオハザード」なんかとは大分違います。一応こちらもゾンビとか出てきますが、けっこう武器が強いし、大体剣で殴りまくったらやっつけれちゃう。だから敵が恐いわけではないわけです。それじゃあストーリーが恐いのかといえば、まあ恐いことは恐いんですが、別に珍しい恐さではない。
なにが恐いのか。
一言で言えば演出が恐い。というか、むしろおもしろい。笑いが出るくらいです。
このゲーム、キャラクターに精神力みたいなゲージがあって、それが減ると、幻覚を見たり幻聴が聞こえてきたり、あるいは奇妙な体験をしたりするのです。幻聴でいうと、意味なくドアをドンドン言わせる音が聞こえ、女性の悲鳴が聞こえ、変なしゃべり声が聞こえてきます。幻覚では、壁から血がしたたり落ちているのが見えたり(床には血のあと)、(テレビ)画面に蠅だか虫だかがへばりついたり、突然ビデオ画面になったり、開発コードみたいなのが出てきたり、はては次回作のタイトルが出てきたりもうめちゃくちゃ。体験でいうと、ドアをあけて部屋に入ったら、床と天井が反対になっていたり(天井を歩くことになる)、主人公キャラクターがすごい小さくなったり、逆に敵が小さくなったり、あるいは主人公が敵キャラクターになったり。あと、自分の腕や頭が切り落とされたまま歩けたり、自分の頭がぽろりと落ちて、その頭をアイテムとして拾ったり(そのときなぜか、「ロミオとジュリエット」の有名なセリフが暗唱されます)。あと、セーブしたら、突然セーブデータが消えましたと告げられたり。そういうのが、すごいたくさんバリエーションがあって、驚かされるのです(恐いというかびっくりしますね。そして、あまりに予想外だと笑っちゃいます)。このゲームソフトのパッケージの裏に「物語の主人公ではなく、プレイヤー自身に「幻覚か」と感じさせる」と書いていますが、なるほど作りとしてはそうです。メタフィクション的ともいうでしょうか。こういうゲームで思い出すのは、「メタルギアソリッド」ですね。自分は2しかしていないのですが、後半、通信相手がおかしくなり(というか、いままで通信していた信頼できる相手が、ロボットだかコンピュータだかの機械にすぎないことが分かるのです)、めちゃくちゃに暴走しはじめるのです(そこで、「ゲームばっかりしてるんじゃない」と、プレイヤーに対して言われたりします)。「エターナルダークネス」は、そういうメタフィクション的な手法を全編取り入れています(ラストもそういうのが用意されてるのかと思ったら普通に終わってしまいました)。そういえば、「メタルギアソリッド」がゲームキューブでソフトを出すそうですが、開発は「エターナルダークネス」を開発したシリコンナイツという会社だそうです(シリコンナイツって名前、格好良いと思います。石野卓球の曲に「ステレオナイツ」というのがありますが、同じくらい格好良いです)。なにか因縁じみたものを感じます。
それから、このゲーム、海外のだからか、ゲームキューブ用ソフトなのに結構むごい描写があって、こんなのいいんかな、と心配したくらいです。このゲームの戦闘では、敵を倒した後とどめをささなくちゃならないんですが、それがどうも露骨というか教育上良くないと一部の関係者に言われそうな感じです(剣でぐさぐさ突き刺した後、蹴りを入れたりします)。
あと感想としては、このゲームの舞台はいつもいつも閉じられた空間なんで、やってて息苦しかったです。個人的には、こういう空間設定は我慢できないものがあります。
そんな感じです。おもしろいところもあるのですが、もう二度とやらないでしょうね(1500円って、D3パブリッシャーの「シンプル1500」シリーズと同じ値段ですね)。