今日は天気がいいので嬉しい。いい天気が続いた後のいい天気より、悪い天気が続いた後のいい天気の方が嬉しい。コントラストがあるからだろう。いい天気の後のいい天気と、悪い天気の後のいい天気は、同じいい天気でも、ぜんぜん違っている。ある日は、ただのある日として存在するのではなく、前の日との関係性とともに存在する。なにもかも、あらゆるものが、連続していて、なにかの関係とともにある。空間的なことも、時間的なことも。
だから散歩。中央線沿いに東へ、と思って歩きだしたのだけれど、いつの間にか南へ。なぜだか、中央線沿いよりも京王井の頭線沿いの方が好きだ。ほっとするというか、親しい感じがする。玉川上水や神田川があるからかもしれない。ずっと住んでいたところが、川のすぐ近くだったからかな。それともたんに、より栄えていないからか。とにかく歩いていて、気持ちがいい。
そうだ、分かった。匂いがいいんだ。いまの時期の匂いが一番いい。心地いい。
下北沢をぶらぶらする。下北沢来たのひさしぶり。そういえばこの前テレビを見ていたら、ヴィム・ヴェンダース(新作が公開されるみたい)が、「人生最高の瞬間は、知らない土地で迷子になったとき」と言っていた。そうかもしれないと思った。でも今日は迷子にはならなかった(迷子になりやすい場所だと思うけど)。マジックスパイススープカレーって食べたことなかったので、食べてみようと思って雑誌で場所を調べて行ってみたけど休みだった。残念。しかたなく違う店へ行ったら、メニューに印刷されていた絵が友達の描いたものだった。ビーフカレーを食べた。
暗くなるとせつない。踏切の音が、暗くなると、とたんにせつなく聞こえる。昼と同じ音のはずなのに、不思議だな。