風が強いけれども空気が透明で、いつも前を通っている庭の様子が、はじめて見るように美しく見えたり、またそのへんに転がっているゴミのようなものさえ神々しく思えた。
今日で最終日だったので、上野へ行って東京国立博物館の「マーオリ 楽園の神々」展を見た。マーオリといいのはニュージーランドの先住民なのだけれど、そのマーオリ人のつくったカヌーや高床式倉庫やその他いろいろなものが見れた。国立博物館ははじめてだったので、ほかに常設展示されているもの、4つの建物にわかれて展示されている膨大な展示物を、ひと通り見てまわった。なかでも良かったのが東洋館二階にあった古代エジプトの彩色木彫像3点と、あとは法隆寺宝物館一階の洗練をきわめた展示空間だった。
それから、上野の森美術館でやっている「VOCA展2007」と、田中功起ショー「いままでのこと、さいきんのこと、これからのこと」というのも見た。ちょうど田中功起本人によるトークショーのようなものもあって、せっかくなので見ることにしたのだけれど、昔の(といっても数年前の)作品も見れたし、どういう考えから作品をつくっているのかが分かっておもしろかった。