原美術館で開催している、「ヘンリー・ダーガー 少女たちの戦いの物語−夢の楽園」展を見にいく。
はじめて東京へ来たときに見たワタリウム美術館のダーガー展や、ハウス・オブ・シセイドウのアール・ブリュット展でも見たのだけれど、今回はなかでも感動したというか、その世界に入っていくことできた気がする。あの青い空の下、草原の上で、少女たちにまじって生きているような錯覚に、一瞬おちいった…(おそらく、あの大きさと横長の構成が、絵に入りやすくしているのだろう。そう考えると、画集などは物理的に小さすぎるように思う)。
今回の展覧会では、いままで本物を見る機会のなかった空想の生き物のシリーズや、国旗のシリーズ、また大きいコラージュの戦争画(これも良かった)や、人物の習作も見ることができた。ただやはり、「ヴィヴィアン・ガールズ」(「非現実の王国で」)の素晴らしさは動かしようがない。一枚、どうしても欲しいと思った絵があって、でもたぶん手に入れることはできないだろうから、そのうち模写してみようと思っている。