個展3日目。


だけど、個展してるギャラリーには行かず朝から自転車で出かけた(自転車はギャラリーの人に貸してもらった)。
まず小さな川沿いから見下ろす位置からグラウンドでなにか練習をしている大学生に魅せられ、しばらく足を止めた。朝の光がとてもきれいだった。



ふたつの川の合流地点にある下鴨神社に行き、森を抜け、歩いた。



修学旅行に来ているらしい小学生もたくさん見た。



もと来た道を戻り、鴨川沿いに自転車を走らせていると、なにか撮影をしているところに出くわし橋の上からずいぶんと写真を撮った。



撮られているのがだれなのか、どういう撮影なのか分からないけど、なにか撮影しているところを見ると無条件に写真を撮ってしまうし、気持ちが高ぶってくるところがある。
朝ごはんも食べていなかったし、中途半端な時間だったがどこかでなにか食べたいと思ったときに、京大で学食を食べようという考えが生まれて京都大学へ行って学食でカツカレーを食べた。



しばらく学内をうろうろした。どこもかしこも自転車が止めてあることから、学内も自転車で移動できると気付いて自転車に乗った。大学生をうらやましく思って、もし生まれ変わったら京都大学へ入って過ごしたいと思った。
見学に来たらしい高校生を撮ったら、ピースをしていたことに後で気付いた。



高校生はたぶん自分のことを京大生と思っているだろうが、ぜんぜん違うのだった。
大学を出てしばらく自転車を走らせていると、なんとなく異質な空気が出ている場所があって、京大吉田寮と書いてあったので、聞いたことのある名前の場所だと思って、入った。
壁には落書きがところ狭しとしてあり、地面には大量の銀杏が落ちて異様な匂いを放っていて、わけの分からないゴミなのかなんなのか分からないものがいろいろと落ちていて、へんな囲いがあったり、いつからあるんだという自販機があったりした。



よく分からない祭壇が作られていたりもして。



巨大なウサギを飼っている場所があり、怖かった。



と思えば、現在性のある強い言葉が木漏れ日に当たっていた。



視覚、臭覚にうったえるものにプラスして、バンドの練習をしている音と、フルートや他のクラシックな楽器を演奏している音も交じっていて、聴覚にも強い印象を受けた。



サークルの部室がいくつかあるらしい古い建物にも入ってみた。



とにかく場所というか空間の印象の強さは相当で、コントロールされていない無造作な滅茶苦茶さがあった。地面の銀杏の数がまた激しく、歩いていても踏む踏まないの話ではなく、上からぼとぼとと落ちていた。そしてその強い印象が、大量に撮った写真にはほとんど写っていないことに、またがっかりするのだった(それでも載せることにしたが)。
そうして次に、平安神宮へ行った。建築の様式が華やかで、前の広場も広くて気持ちが良かった。



平安神宮の庭園(神苑)も歩いてひと回りした。つねに自分の前に女子高生数人がいて記念撮影などし、楽しそうだった。



それから、昨日会えなかった絵描きの友だちと2時に会う約束をしていたので、その待ち合わせの場所へ行った。その人と、近くの二条城へ行った。二の丸御殿は中に入ることができ、狩野派の襖絵をたくさん見ることができた。自分のほうがその人より見るのがずいぶん早く、見終わって、雷によって消失したという天守閣跡にひとり座って、場違いを承知で3DSのすれ違い通信のゲームなどした。写真を撮りたい場面に何度も出会ったが、もうバッテリーが残っていなくて、くやしい思いをした。
ほぼ最後に撮った写真は、やはり修学旅行かなにかで来ている小学生を撮ったものだ。



二条城を後にし、西友を案内してもらって買い物をした後、喫茶店に入った。カレーに自信がある店のようだったので、昼に続いてまたカツカレーを頼んでしまった。
その友だちの話をたくさん聞いた。昨日書いた、にそうぎ君、ミンチさんと同じくらいの時期からネット(お絵描き掲示板)を通じた知り合いだけど、会ったのは数えるくらいしかなく、今日が一番いろいろと話を聞いた。考えてみれば、その人が高校生のときから知っていて、美大に入り、美大を卒業し、それから数年経って今がある、と思えばなんだか感慨深いというか。同じように自分も年月を経てしまったのだけれど。
その人が、美大を受験するようなことをブログで読んだのを覚えているし、それを思い出すとほんとに不思議な気持ちになる。
ずいぶん話して、夜の京都を自転車で帰った。
今日もまた甘いパンを買ってしまったので、部屋でそれを食べた。
しかしそのうちのひとつが甘すぎて、自分にしては珍しいことだけど、ほとんど残してしまった。